2020年12月に発売された「Anker PowerExpand Elite 13-in-1 Thunderbolt 3 Dock」をレビューします。
今までAnkerからThunderbolt 3のドッキングステーションとしてAnker PowerExpand 7-in-1 Thunderbolt 3 Mini Dockが販売されていましたが、7ポートやPD最大45W出力など少し物足りないスペックでした。
しかし、ついにフルスペックのThunderbolt 3ドッキングステーションが発売されました。
最新のドッキングステーションだけあって、各ポートの機能や種類も最新で使いやすい構成になっています。
また、Thunderbolt 3ドッキングステーションで人気のCalDigitやBelkinと比べてどのような違いがあるのかもご紹介します。
Anker PowerExpand Elite 13-in-1の開封
箱を持った時、まずその重さにビックリしました。
自分も持っている1kgの計りでは針が振り切ってしまい計ることが出来ませんでした。
箱にはAnkerの製品のイラストが薄っすらとプリントされています。
箱はこのような感じで開きます。
マグネットが入っているのか、端はパチンと引っ付きます。
▲蓋を開けると中央に鎮座していました。
ぱっと見はドッキングステーションだと分からないデザインでカッコイイです。
同梱物は、本体の他に本体より大きな電源アダプター、Thunderbolt 3ケーブル、取扱説明書等です。
Thunderbolt 3ケーブルは直径は太いですが、曲げにはしなかやで取り回しは意外としやすいです。
ただケーブル長が63cmと短めなので、パソコンとの距離がある場合は注意が必要です。
取扱説明書はいろいろな言語で書かれてあります。
簡易的な説明なので日本語のところはこれだけです。
Anker PowerExpand Elite 13-in-1のサイズやデザイン・質感
本体は意外と小さくコンパクトで縦の長さはiPhone SE2より短いです。
筐体の素材は明記がありませんが、おそらくアルミ合金だと思います。
手で持つとどっしりした鉄の固まりを持っているようで、ひんやりしています。
側面はヒートシンクのようなデザインになって、放熱性がとても良さそうです。
Ankerのロゴも入ってます。
▲筐体の手触りはグレーの部分は少しザラザラしていて、シルバーの部分はサラサラしています。
底にはゴムが貼り付けてあって、そこにいろいろな印字がされています。
このドッキングステーションは物理的に横置きも出来ますが、底面にゴムが貼ってあるので縦置きが一般的な使い方だと思います。
Anker PowerExpand Elite 13-in-1のポートの紹介
SDカードスロット、microSDカードスロットはUHS-II対応で、同時に使用できます。
SDカードを入れる時は最後まで押し込むとカチッと鳴り、抜く時はもう一度押し込むと戻ってくるタイプです。
前面のUSB-CポートはPD対応ですが、最大18Wというところが残念です。
iPhone 12シリーズでは最も素早く充電するのに20W必要ですので少し足りません。
3つのUSB-Aポートは、Gen1なので最大転送速度は5Gbpsとなります。
スペースの問題なのか、各ポートの説明が横向きに印字されています。
Anker PowerExpand Elite 13-in-1とMacBook・PCを接続・設置
高さは約12.5cmなので、外部モニターの下などにも余裕で置けます。
物理的に横置きも可能です。
ただ底面のようにゴムが貼ってないので動きやすいということと、放熱する面が底になっているので放熱が少し悪くなりそうです。
ちなみに10日程使用しましたが、本体の発熱は温かくなる程度で熱くはなりませんでした。
温度が正確に計れませんが、20〜40℃ぐらいかと思います。
こういうドッキングステーションの良いところは、ほとんどの接続が背面で行えるので普段は前面にケーブルが何も挿さっておらず、見た目がスッキリするところです。
電源プラグは普通の2ピンなので、変換プラグなどを購入する必要はありません。
最近はこのようなY型端子のアースを接続できるコンセントは少なくなりましたよね。
本体には状態を示すLEDがついています。
ドッキングステーションの電源がオンの場合は緑が点灯し、オフの場合は消灯します。
また電源ボタンがついているというのも良いです。
ドッキングステーションとパソコンがThunderbolt 3で接続されている場合は青く点灯します。
M1 MacBook Proと接続してみましたが、スリープで緑、スリープ解除で青に変わり、問題なく動作していました。
スリープ復帰後、モニターとの接続が切れるといったこともありません(USB-C接続、HDMI接続どちらも)
MacBookで電源のワット数を確認すると仕様のとおり85Wでした。
Thunderbolt 3ドッキングステーションの比較
Thunderbolt 3 ドッキングステーションと言えば、BelkinやCalDigitが人気です。
どちらもAmazonやアップルストアで販売されていて使っている方も多いです。
今回は、兄弟モデルの「Anker PowerExpand 13-in-1 USB-C Dock」も含めて比較したいと思います。
Anker PowerExpand Elite 13-in-1 Thunderbolt 3 Dock
- HDMIポート搭載、Display Port非搭載
- microSDカードスロット搭載
- USB-Cポートを2つ搭載
- 電源ボタン搭載
Belkin Thunderbolt 3 Dock Pro
- MacBookのスペースグレーの色とほぼ同じ
- 縦置きができない
- 長辺がこの3つの中では一番長いので場所をとる
- 本体が非常に熱くなるとのレビューが多い
CalDigit TS3 Plus Dock
- 光デジタルオーディオ端子がある
- 搭載ポート数は一番多い(15ポート)
- 発売が2019年7月ともっとも古い
比較表
兄弟モデルの「Anker PowerExpand 13-in-1 USB-C Dock」も含めた比較表です。
Anker PowerExpand Elite 13-in-1 Thunderbolt 3 Dock | Anker PowerExpand 13-in-1 USB-C Dock | Belkin Thunderbolt 3 Dock Pro | CalDigit TS3 Plus Dock | |
---|---|---|---|---|
Thunderbolt 3 (40Gbps) | 1(85W) 1(15W) | – | 1(85W) 1(?) | 1(87W) 1(15W) |
USB-C (Gen2-10Gbps) | 1(18W) 1(データ転送用) | 1(85W) 1(18W) 1(データ転送用) | 1 | 1 |
USB-C (Gen1-5Gbps) | – | – | – | 1 |
USB-A (Gen2-10Gbps) | – | – | – | 1 |
USB-A (Gen1-5Gbps) | 4 | 3 | 4 | 5 |
HDMI 2.0 | 1 | 2 | – | – |
Display Port | – | 1(ver1.4) | 1(ver1.4) | 1(ver1.2) |
イーサネット | 1 | 1 | 1 | 1 |
SDカード | UHS-II | UHS-I | UHS-II | UHS-II |
microSDカード | UHS-II | UHS-I | – | – |
オーディオジャック | 1 | 1 | 1 | 1 |
寸法 | 125.8×88.5×41.9mm | 約 125 × 88 × 41 mm | 25.0 x 81.0 x 198.0mm | 131.0 x 40 x 98.44mm |
重量 | 490g | 370g | 422g | 470g |
電源アダプター | 180W | 135W | 170W | 180W |
付属ケーブル | Thunderbolt 3ケーブル (63cm) | USB-C&USB-C ケーブル (92cm) | Thunderbolt 3ケーブル(80cm) | Thunderbolt 3ケーブル(70cm) |
発売日 | 2020/12 | 2020/12 | 2020/03 | 2019/07 |
Thunderbolt 3やSDカードUHS-II対応にこだわらなければ、価格が約1万円安い「Anker PowerExpand 13-in-1 USB-C Dock」も良い選択肢になると思います。
おすすめアイテム
最後にこのドッキングステーションにオススメのケーブルトレーをご紹介します。
PLUS(プラス)というメーカーのケーブルトレーです。
リモートワークが増えている中、ケーブルトレーもさまざまなメーカーが発売していますが、このケーブルトレーは大きさがちょうど良くて、また他のメーカーにはないグレーの色があります。
このように机の天板の裏側にクランプで挟んで固定します。
自分の環境の場合、このドッキングステーションの電源アダプターより更に大きなモニターの電源アダプターがあり、その2つをこのケーブルトレーに収納しています。