高品質で互換性の高いストレージ製品を多数ラインナップするPC周辺機器メーカーのOWCからUSB4に対応した外付けSSDが発売されました。
OWC Express 1M2に触れるとアルミ合金の筐体でビルドクオリティが非常に高く、ケース自体がヒートシンクの形になっていて、いかにも放熱性が良さそうなデザインが目を引きます。
そんなOWC Express 1M2を購入し、約3ヶ月使用しましたので使用感をレビューしたいと思います。
OWC Express 1M2は、SSDの容量が選べるようになっており、今回はケースのみ(SSDなし)のモデルを購入しました。
OWC Express 1M2を開封
パッケージは青と白のシンプルなデザイン。
今回はケースのみのモデルを購入したので、SSDが付属するモデルと少しパッケージが異なります。
無駄な緩衝材もなく、梱包もシンプルです。
同梱物は、本体、USB4(USB-C)ケーブル、底面ゴム、プラスドライバー(ケースのみモデルに付属)です。
マニュアル類は何も入っておらず、オンラインドキュメントとなっています。
OWC Express 1M2はUSB4に対応しているので、付属ケーブルのコネクタ部分には、USB4規格の「240W 40Gb/s」と記載されています。
付属のUSB4(USB-C)ケーブルは、コネクタの先端から先端まで約32cmでした。
USB4の規格では0.8mまでOKなので、もう少し長いケーブルを付属してほしかったですね。
OWC Express 1M2の外観
OWC Express 1M2のサイズは、長さ13.2cm、幅7.0cm、高さ2.3cm。
重量も260gあり、外付けSSDケースとしては少し大きめです。
全然持ち運べるサイズですが、どちらかと言うと据え置きで使うことを想定されている感じがします。
ケース自体がヒートシンク形状になっていて、放熱性は非常に良いです。
長時間連続した読み書きを行ってもほんのり温かい程度で、火傷するほど熱くなることは皆無でした。
筐体はアルミ合金で、細部までしっかり作り込まれていて高級感があります。
Apple製品のようにビルドクオリティが高く、Appleの開発パートナーであることも納得です。
前面にはOWC EXPRESS 1M2のロゴと、アクセスランプが配置されています。
アクセスランプは白色LEDで点灯すると結構明るいです。
寝室などで置いている場合は気になるかもしれません。
背面はUSB4(USB-C)ポートが配置されています。
その上の小さな貫通穴はどこにも説明がないのですが、セキュリティスロットかもしれません。
裏面にある2つのネジを外して、裏蓋を横にスライドさせると開けることができます。
コントローラーは「ASM2464PD」で、裏蓋側に配置されています。
左はApple M4 Mac miniですが、同じようなサイズ感で長さはほぼ同じです。
本体のカラーも近いので隣に置いて使用しても違和感がありません。
高さは2倍以上の差があります。
OWC Express 1M2にM.2 SSDをインストール
今回はAmazonで購入したfanxiangというメーカーのM.2 SSD 4TBをインストールしました。
タイムセールで約35,000円で購入することができました。
OWC Express 1M2の4TBのモデルを買おうとすると倍以上の価格になるので、OWC Express 1M2はケースのみのモデルにして、SSDは別途購入するのがオススメです。
SSDのインストールは簡単な作業で、まず裏面にある2つのネジを外して、蓋を横にスライドさせると開けます。
fanxiangのSSDに付属するヒートシンクをつけたままだと、OWC Express 1M2の蓋が閉まらなくなるので、ヒートシンク(写真に写っているfanxiangのロゴが入った黒い金属プレート)は取り外してSSDは裸で取り付けます。
SSDを壊さないように斜めに差し込んで、奥まで差さったら付属のネジで固定します。
最近はSSDを簡単に脱着できるように樹脂のピンを採用しているケースが多いですが、OWC Express 1M2の場合は写真に写っているように普通のネジ。
SSDは何度も脱着するものではないのでネジでしっかり固定できるこのタイプのケースの方が良いですね。
SSDを取り付けて裏蓋を閉めたら、付属のゴムをネジの溝に貼り付けます。
OWC公式サイトにもSSDインストールの分かりやすい動画が掲載されています。
OWC Express 1M2のポイント
転送速度が速い
今回はM4 Pro Mac miniのThunderbolt 5ポートに接続して使用しました。
Thunderbolt 5は最大120Gb/sの転送速度ですが、OWC Express 1M2はUSB4規格の40Gb/sが最大なので、理論上はThunderbolt 4ポートでも十分な転送速度が出るはずです。
ただし、「Thunderbolt3ポート搭載のホストではUSB(10Gbps)の速度となります」と公式ページに記載がありましたので注意が必要です。
ディスクベンチマークソフト「Blackmagic Disk Speed Test」で転送速度を計測してみたところ、書き込み3524.6MB/s、読み込み3234.4MB/sという非常に高速な結果が出ました。
続いて別のディスクベンチマークソフト「AmorphousDiskMack」で転送速度を計測してみたところ、読み込み3660.07MB/s、書き込み3544.22MB/s、こちらも非常に高速な結果になりました。
ディスクベンチマークソフトで速度の違いはありますが、どちらのソフトでも読み書き3,000MB/s以上出ています。
これだけ高速な転送速度であれば、大きなファイルでも内蔵SSDと同じように扱えます。
接続が非常に安定している
僕がこれまで使ってきた外付けSSDケースは、「ディスクの不正な取り出し」でSSDの接続が切れることが度々ありました。
Macがスリープに入るタイミングだけでなく、普通に使用していも発生していました。
その都度、別のケースやM.2 SSDを購入して試してきたのですが頻度の多少はあっても、やはりどのケースでも勝手に取り出される症状が発生して、外付けSSDケースって不安定なものなんだと思って使っていました。
そんな時に高品質でApple製品と互換性の高い製品を数多く販売しているOWCから外付けSSDケースが発売されたので、今度こそはと思い購入してみました。
結果、大正解で、このOWC Express 1M2は動作が非常に安定しており、勝手にSSDが取り出される症状は全く発生しなくなりました。
転送速度が速いのはもちろん良いことなのですが、僕の中では接続が切れることなく安定して使用できるということが、OWC Express 1M2で感じている一番のメリットです。
3年間の長期保証
OWC Express 1M2は、SSD搭載モデルが3年間、ケースのみのモデルが2年間の保証が付いています。
1年間(長くても2年間)の保証をつけるメーカーが多い中、3年間の保証がついているので安心して購入できます。
OWC Express 1M2の仕様
型番 | OWCUS4EXP1M2 (ケースのみ) OWCUS4EXP1MT01 (1TB) OWCUS4EXP1MT02 (2TB) OWCUS4EXP1MT04 (4TB) OWCUS4EXP1MT08 (8TB) |
認証 | CE / FCC / VCCI / RCM / UKCA / IC |
保証 | 3年間のOWC限定保証(1TB / 2TB / 4TB / 8TB) 2年間のOWC限定保証(ケースのみ) |
本体材質 | アルミ合金 |
アプリケーション | 1x M.2 2230, 2242または2280 NVMe SSD (M-Key) |
インターフェース | USB4 (USB-C)ポート x1 |
転送速度 | USB4 最大転送速度 40Gbps |
コントローラ | USB: ASM2464PD |
システムOS (PC) | Windows 10 以降 ChromeOS: 最新バージョン推奨 Android: Android OS 10以降 USB4 または Thunderbolt (USB-C)ポート搭載のPC |
システム OS (Mac) | macOS 10.13以降 iPadOS 13以降 USB4 または Thunderbolt (USB-C)ポート搭載のMac |
システム環境 | 動作温度: 5°C ~ 35°C 保存温度: -20°C ~ 60°C |
電源供給 | バスパワー |
動作音 | 0dB |
本体サイズ (長さx幅x高さ) | 13.2cm x 7.0cm x 2.3cm |
重量 | 260g |